微妙な色合いやマチエール、繊細な細部。写真だとよく判別できなくなるであろう特性をもつ美術作品の価値は高い。写真に写らないものは別の観点でも存在する。それは、大きすぎるもの、視野に捉えられずスケール感がつかめない作品である。オリジナルに接しないと、何であるかわからないものも、写真に写らない(写すことが出来ない)ものとして分類される。展示会場の空間容量いっぱいつかって、迷路迷宮見せ物小屋にすると、写真で紹介することは難しくなる。どこでもで展示できる作品も取り扱いが楽で良いが、たった一つその場所でしかできないものにはいわゆるオーラが宿る。
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