2010年4月27日火曜日
ダイヤブロックで知る制限の大切さ
ダイアブロックの接続は一方向であって曲線がつくれない。直線を徐々にずらすことによって曲線を想定する。構築方法で大きな制限がある。最近のダイアブロックはフレキシブルに動かせる関節パーツがあり、相当な工夫ができるようになってきている。しかし、ブロックの良さは制限そのものである。制限があるからその中でイマジネーションを働かせられるのである。制限をかけることが想像を膨らます場面もある。
ダイヤブロックをデッサン
ダイヤブロックは接合部が直線的で、つなげれば均質な平面になる。もののかたちをとらえるときに、立方体、直方体、円錐や球といった要素に還元すると構造を把握しやすい。セザンヌはそのようにして絵を描いた。ダイヤブロックでつくられた形態をデッサンの練習として描くのは基本練習としてはよいかもしれない。だだし、あまり複雑すぎると混乱する。
2010年4月26日月曜日
ダイヤブロックの色彩
ダイヤブロックには基本セットであれば、青、赤、黄、緑と原色系で子ども受けが良い色のブロックが含まれている。最近、モノトーンや中間色の特別セットが出てきている。色彩の対比を試す場合、色見本でも良いが重量感が無い。ブロックという立体を合体させて、色の取り合わせを試せば、印象深い色彩の学習ができるのではないだろうか。もっと多色のブロックを発売して欲しい。
2010年4月25日日曜日
ダイヤブロックで美術教材
ダイヤブロックはすばらしい。Legoの日本版などという安易な評価はするべきでない。40年にわたる技術開発と経験。ブロック一つ一つに込められている設計の巧みさと品質。純粋な日本生産である正真正銘のメイドインジャパン。子どもの手で楽に組み立てられ、またはずすことができるということは何気ないが、単純なことを確実に行うために数々の工夫がこらされている。
2010年4月14日水曜日
デッサンにおける光のコントロール
人間の目で対象のかたちを見極めるには、光を捉えなくてはならない。光は太陽光の性質が基本である。人工的な光は光源が近いので、拡散する性質から光線を正確に捉えるのは難しい。太陽光のように限りなく遠い光源から平行に射してくる単純な光線を想定しにくいのだ。光は拡散もするし、回折もする。物体があって空気があれば反射光もできてくる。デッサンは平行光線を基本に環境光をアレンジして、モチーフが最大限に美しく見える状態を作り出さなければならない。
2010年4月8日木曜日
デッサン上達には筋トレ
紙を横断するような長い線は、補助線としてつかったり画面に一体感を出すために必要なものである。これが曲がっていたりすると勢いに欠けてしまう。しかし人間の腕には関節があって、まっすぐな線を引くようにはできていない。筋トレし、どんな状況でもまっすぐな線が引けるようになることが必要である。慣れると直線も曲線も巧みにコントロールできる。
2010年4月6日火曜日
グラデーションの練習
鉛筆でグラデーションをつくる。ほとんど紙色に近い薄いグレーから始まり、これ以上黒く出来ないと思われるような漆黒まで。ちょっとした力加減で階調が崩れてしまう。正確にできていて錯覚に捕らわれてはいけない。明度が違う2種類の色の境界部分は、お互いの色に影響されあってそれぞれわずか平滑さに欠く気がしてしまう。逆にそうなっていれば正しいと言える。時間をかけること。こすらないこと。
2010年4月5日月曜日
鉛筆で紙の目は潰れる
画用紙へ鉛筆で何度も線を描いていると、重なり合ったところは黒い面となってくる。あまりにやり過ぎると、一定の時期から黒鉛が付かなくなってくる。紙の目が潰れてしまうのだ。濃い色調は重厚感出て高級感も感じられるが、やり過ぎは良くない。コントロールができなくなる。紙の状態をよく見てちょうどよいところでやめるのがよろしい。
2010年4月4日日曜日
支持体の描き味
紙の表面はぼこぼこしているから何かをなすりつけたときに固着する。絵画の支持体がどのような感触でどのような抵抗感があったのかは、制作者にしかわからないことである。カツカツ、ゴシゴシ、シャーシャーといった感触から生まれる感動もある。高度に進化したコンピュータ用入力装置、たとえばペンタブレットが表面の状態をいかにシミュレートするのか興味深い。まだまだ発展段階である。
2010年4月2日金曜日
描画用紙いろいろ
描画用の紙の種類は多い。西洋絵ではパルプからつくられた洋紙を使うが、墨を使う東洋の絵は素材もいろいろ、伝統的な手法によってつくられたものを使う。用途によって表面の凸凹が違ってくる。水彩画は、アルシュやワトソンなどの紙、処理の違いで荒目、中目、細目がある。絵の具の浸透をコントロールするためにゼラチンが入れられている。日本画ではドーサをひく。紙は弱い印象があるが、案外強いものがある。多少引っ張ったぐらいでは破れないものも技法に耐える上では必要な性質である。
2010年4月1日木曜日
デッサンの幾何形態
初心者がデッサンをはじめるにあたって、一番簡単なモチーフとして石膏でできた幾何形態を描く。立方体や直方体、円錐角錐、多面体など。見たまま描くという基本に則れば、構成する線は少ないし、面の塗り方も一様で、簡単な気はする。しかし、実際に描くとなかなかそれらしくならない。立体を感じさせるために見えない要素を添加すると良いが、初心者がやると失敗する。上級者になると、距離感や遠近感、空気感を、この味気ない対象に込めるのである。イデアの世界である。
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