専門職大学
学校教育法の改正として、加えられた。
専門学校と大学の中間とは文字通りであるが、これを大学と言うのだろうか。高度な専門性というが、AIだの情報化技術だの産業界が求む即戦力人材を都合良くしつらえるだけの制度に見える。政府がお墨付きを与えて、業界に教育を負担させるというような意図か、または業界の利権争奪か、胡散臭さ満載である。厚い手当をもって、既存の大学の質を上げていく方が目的達成が早いのでは無いだろうか。
パン製造の技術を専門職大学でとったからといって、名のあるパン職人の親方からは全く認めてもらえないだろう。パンに対する哲学や人間性など、それは何十年もの経験を積んで初めて得られるものであって、学位でなんとかなるものではあるまい。こういった制度先行の発想に、生活に根ざした文化的な深みは感じられない。
第八十三条の二 前条の大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とするものは、専門職大学とする。
専門職大学は、文部科学大臣の定めるところにより、その専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、及び実施し、並びに教員の資質の向上を図るものとする。
専門職大学には、第八十七条第二項に規定する課程を置くことができない。
第八十七条の二 専門職大学の課程は、これを前期二年の前期課程及び後期二年の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年の後期課程(前条第一項ただし書の規定により修業年限を四年を超えるものとする学部にあつては、前期二年の前期課程及び後期二年以上の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年以上の後期課程)に区分することができる。 専門職大学の前期課程における教育は、第八十三条の二第一項に規定する目的のうち、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を育成することを実現するために行われるものとする。 専門職大学の後期課程における教育は、前期課程における教育の基礎の上に、第八十三条の二第一項に規定する目的を実現するために行われるものとする。 第一項の規定により前期課程及び後期課程に区分された専門職大学の課程においては、当該前期課程を修了しなければ、当該前期課程から当該後期課程に進学することができないものとする。
第八十八条の二 専門性が求められる職業に係る実務の経験を通じて当該職業を担うための実践的な能力を修得した者が専門職大学等(専門職大学又は第百八条第四項に規定する目的をその目的とする大学(第百四条第五項及び第六項において「専門職短期大学」という。)をいう。以下この条及び第百九条第三項に おいて同じ。)に入学する場合において、当該実践的な能力の修得により当該専門職大学等の教育課程の 一部を履修したと認められるときは、文部科学大臣の定めるところにより、修得した実践的な能力の水準その他の事項を勘案して専門職大学等が定める期間を修業年限に通算することができる。ただし、その期間は、当該専門職大学等の修業年限の二分の一を超えない範囲内で文部科学大臣の定める期間を超えては ならない。
第九十九条に次の一項を加える。
専門職大学院は、文部科学大臣の定めるところにより、その高度の専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、及び実施し、並びに教員の資質の向上を図るものとする。 第百四条第一項中「第百八条第二項」を「専門職大学及び第百八条第二項」に、「。以下この条」を「。以下この項及び第七項」に、「学士」を「、学士」に改め、「、大学院(専門職大学院を除く。)の課程を 修了した者に対し修士又は博士の学位を、専門職大学院の課程を修了した者に対し文部科学大臣の定める学 位を」を削り、同条第二項中「大学」を「大学院を置く大学」に改め、同条第三項中「短期大学は」を「短期大学(専門職短期大学を除く。以下この項において同じ。)は」に、「対し」を「対し、」に改め、同条 第四項第一号中「短期大学」の下に「(専門職大学の前期課程を含む。)」を、「高等専門学校を卒業した者」の下に「(専門職大学の前期課程にあつては、修了した者)」を加える。
第百四条第三項の次に次の一項を加える。
専門職短期大学は、文部科学大臣の定めるところにより、専門職短期大学を卒業した者に対し、文部科 学大臣の定める学位を授与するものとする。
第百四条第一項の次に次の二項を加える。
第百八条第三項の次に次の二項を加える。
専門職大学は、文部科学大臣の定めるところにより、専門職大学を卒業した者(第八十七条の二第一項 の規定によりその課程を前期課程及び後期課程に区分している専門職大学にあつては、前期課程を修了し た者を含む。)に対し、文部科学大臣の定める学位を授与するものとする。
大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、大学院(専門職大学院を除く。)の課程を 修了した者に対し修士又は博士の学位を、専門職大学院の課程を修了した者に対し文部科学大臣の定める 学位を授与するものとする。
第二項の大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を育成することを目的とするものは、専門職短期大学とする。 第八十三条の二第二項の規定は、前項の大学に準用する。
第百九条第三項中「専門職大学院」を「専門職大学等又は専門職大学院」に改める。